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研ぎ講習 1

研ぎ屋をやっておりますと、研ぎを教えてほしいというお声を頂くことがあります。 興味をお持ちの方はネットで調べてからのご質問というケースが多いのですが 「それでは間に合わない」 「やってみたけど上手くいかない」 「余計に切れなくなった」 などの理由により問い合わせを頂いております。 最近はまずネットで調べてみてから。 というのが現代の生活スタイルですので間違ってはいないと思います。 しかし、ネットでは手の感覚や実物の研ぎあがったか否かまでは予習が難しいと感じております。 自分の時はどうだったか。 今の砥石と出会うまで色々と使ってみましたが、知り合いの方から教えていただいた砥石の方が早く研ぎあがるのでそれを使っております。 腰痛持ちなものですから早く仕上がる砥石が必要なわけです。 そんな中、面白いご依頼がありました。 木工職人さんからのご依頼で「研ぎ講習をして欲しい」とのこと… 一般ではなく職人向けの刃物となると話が違います。 形をそのままに減っていく刃物が美しいと言われますが、刃物が綺麗で付加価値が上がるというのは大きな工房で仕上げる刃物がそれに該当します。 うちの商売のスタイルは少し違います… 今回は職人さんがご自身で使い、ご自身で研ぐ。 いかに早く研ぎ終わるかが重要です。 そのためには角度が重要ですが長くなるので一旦記事はここまでです。

出張に関するお知らせ

 現在特定の時期になると県内の施設の刃物を出張で研ぐ予定が増えつつあります。 それに向けてウェブサイトにて予定をわかりやすく掲載する予定です。 スマホからだとカレンダーが見づらいという問題がありますので、ウェブサイトに出張による不在をお知らせする告知欄を設けようと考えております。 おおよそではありますが、現在4月、8月、10月が出張予定となっておりますが、多少前後する可能性もあります。 出張直後は腰痛の緩和のため治療を受けるため、不在になることもございます。 研ぎに出そうとお考えの方には大変ご不便をおかけいたしますが、何卒ご理解、ご協力をお願いします。

柄の修理 3

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 ジリジリと太陽の光が降り注ぐ中の作業です。 柄の修理も慣れてきたもので まずは割れ具合の状態の確認 茎が錆びて膨張してそうです… 次にリベットを外して柄を外します。 中身はこちら。 予想通りしっかりと錆びてます。 可能な限りサビを落としてパテを塗る作業へ。 パテによる茎の補強と延長を行いました。 パテ盛り、削り、再び盛る。 硬化しないと穴あけや削る作業ができないのでキッチリと1日待ちます。 そして接着と穴開けを行います。 厚い部分をある程度削りリベット用の溝を作ってリベットを打ち込みます。 削り→リベット挿入→削り→リベットを叩く。 厚みや小指のかかる部分を微調整 パテが見えてると見た目に違和感があるので筆塗りですが塗装します こんな具合で修理を行いました。 今回の修理は手間もかかっていますがパテや塗料、ニスの硬化時間が長いので結果的に時間がかかっています。 作業時間自体は慣れてくると短縮できますが、硬化時間は短縮できません。 料金自体も7500円と非常に高価です。 納期も1ヶ月ほどお待ちいただきます。 そうすると新しい包丁をゆっくり探して購入することもできます。 それでも修理して使いたいというお声を頂くので作業をさせていただきました。 他の業者さんでうちより安くでやってるところはあると思います。 しかし、その業者さんを見つけるのが大変なようです。 あとは直接会って話をしてから預けたいという気持ちもあるのかもしれません。 また何かしら珍しい作業があれば記事を更新しようと思います。

修理?新しいメニュー?

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 ここのところ肉抜きや形状修正など様々なご依頼をいただいております。 そのなかでも厚みを抜きつつも和包丁のように角度をつけてほしいというご相談を受けることがあります。 両刃を片刃っぽくするかというとそういう訳でもないようです。 刃物は背に向かっていくと厚みが増してきます。 それはごくごく普通のことですが、研ぎすすめて行くと角度は一定でも厚みが出てきます。 それを肉抜きするだけではなく擦り減った包丁の厚みを抜き、角度をつけ鎬を作ってほしいという内容でした。 可能だけれども手間暇がかかる内容をどうするか… 普通の肉抜き程度なら何も問題ないのですが、他の業者さんだと肉抜きした後に鈍角の刃が付いておりそれが気になるという内容でした。 「厚みのある両刃を肉抜きしつつ左右で鎬を作り和包丁の様に仕上げてほしい。」 過去の記事の「楽な作業ではありません」 で記載した内容をご希望ということでした。 色々な説明をした後に了承をしていただき、打ち合わせをしつつ作業をいたしました。 画質はよくありませんが参考までに掲載いたします。 このようにゴッソリと肉を抜き形を成型しました。 刃こぼれのリスクもありますが了承済みといういことで作業をさせていただきました。 最近は研ぎよりも修理に近い作業を多数頂いておりまして、修理内容によってはお時間をいただくことになっております。 画像の包丁になると基本料金に2000円ほど上乗せになりますので三徳包丁であれば標準作業で2本研いでもお釣りがでます。 洋包丁ですと左右肉抜き+研ぐ作業ですので非常に時間のかかる作業となるのでお安く引き受けることができません。 まずは追加で800円かかりますが、そちらのオプションを選択していただくほうが無難かもしれません。

柄の修理 2

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作業が順調に進み、程よく仕上がってきましたので更新です。 片側を接着し穴開け 反対側も接着します。 反対側の穴を空けざくりを入れます お次はリベットを装着します リベットを装着し、表面を整え完了です。 とこんな具合で作業を進めました。 研ぎの作業や出張などもあり時間がかかってしまいましたが持ち手の修理を受け付けてくれる業者さんが減ってるとのこと… こちらもできる限りのことはしたいとは考えておりますが、研ぎや事務作業を一人でやってますので時間が取れる間にやってしまおうという具合です。 時期によってはお引き受け自体が厳しくなる場合もありますので、時間がかかってもいいからお願いしたいとお考えの方はまずお問合せくださいませ。

柄の修理 その1

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ご無沙汰しております。 中澤刃物研ぎの中澤です。 現在包丁の持ち手部分の修理の相談等がありまして、お引き受けすることとなり作業をしております。 そのために以下の物を手作業で作っておりました。 ホームセンターで木材を購入しおおまかな線をペンで描きこんだ後に切り出してます。 大まかに切り終えたあとは半分に切り、穴をあけたりなんやかんやで取り付ける本体側の加工へまいります。 リベットの頭の部分をドリルで外しこの状態でマイナスを突っ込みます。 そして柄を外したのがコチラ↓ 残ったリベットのピンを外し日を改めて続きの作業を行います。 ここまでで一旦終了です。 この後は接着のためサビ落としや下処理など行っておりますが、作業途中なので記事は一旦ここまでとなります。 今回の柄の修理は道具をある程度揃えて実践しましたが手探りな部分も多くまだまだ効率化されていません。 ですのでもっと効率のいい作業や道具等を模索しつつ作業しておりますので仕上がりに時間を要します。 また進展等あればブログを更新いたします。

料金の改定のお知らせ

 中澤刃物研ぎの中澤です。 今回は料金の改定によるご連絡をさせていただきます。 2025年(令和7年)4月1日より現在の表示価格より+100円の価格改定をさせていただくことになりました。 またそれに伴い果物ナイフの項目がペティナイフへの変更となりますのでこちらも値上がりとなります。 お客様には大変申し訳ありませんがご理解、ご協力をお願いします。 今まで現在の価格でさせていただいております作業が非常に難しくなっており1月より検討しておりました値段の改定をさせていただくこととなりました。 昨今は原油高による物価上昇や水道、電気などのインフラ関連の値上げに伴い日々の作業での値段の管理が厳しくなってきております。 現在使用している砥石も値段がまだ安い時期に購入したもので、可能な限り値段を変えずにと考えておりましたが、砥石の在庫状況としましても新たに購入する砥石が値上がりしている状態となっております。 サービス、仕上げの品質低下だけは避けたいと考えておりますのでご理解、ご協力のほどお願い申しあげます。 中澤刃物研ぎ代表:中澤 博雅 所在地:長野県松本市野溝西1丁目8-51 クリエイティブ野溝102号 電話番号:080-5345-8363 E-mail: nakazawa.hamonotogi@gmail.com ウェブサイト: https://sites.google. com/view/nakazawahamonotogi/% E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%A0 改定後の研ぎ料金 刃渡り180mmまで 三得包丁   900円~ 菜切り    900円~ 刃渡り140mmまで ペティナイフ 800円~ 果物ナイフ  廃止 210mmまで 牛刀     1100円~ 筋引き    1100円~ 211~240mmまで   1400円~ 241~270mmまで   1700円~ 271~300mmまで   2000円~ 片刃 出刃、薄刃 165mmまで     1400円~ 166~180mmまで    1700円~ 181~210mmまで  2000円~ 柳葉 240mmまで     1400円~ 241~270mmまで  1700円~ 271~300mmまで  2000円~  その他 蕎麦切り      250...