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重い腰を上げて…

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 以前からやらねばと思っていた作業を時間が出来たのでやることに。 それがこちらの錆びがひどくて訳がわからなくなった包丁です。 金属の肌が見えないぐらい錆びてますね。 とりあえずグラインダーのペーパーで錆を落とすことにしました。 機械研磨は傷が深いとか色々いわれますが、完全に手作業でやると新年を迎えることになりうそうなので今回は機械で作業。 その後は手作業で軽く研いでみるものの全体が薄っすらと茶錆の色になるのでどうやらこの包丁は全鋼の両刃の包丁みたいです。 持ち手を握り続けると鮮魚コーナーの臭いがするので持ち手に臭いが付いてしまっているみたいです。 仕上がるのはまだまだ時間がかかりそうですが、進展があればまたご報告いたします。

ほぼ修理に近い状態

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 ここのところ少し変わった作業が入ってくることが増えまして… 画像ではわかりづらいですが、一部分だけが凹んでおりアゴが残ってる状態です。 電動研ぎ機でやってるとこういった症状が出やすくなったりします。 左側の包丁は特にアゴがかなり出ており、肉抜きもしなければならない状態でした。 刃先がキツい鈍角になっており心材も隠れるほどの鈍角でした。 手に取ったときは問題ないかと思いきや砥石を当ててビックリしました。 アゴが削れるものの凹んでいる部分が全く砥石に当たらないという事態になりました。 作業としてはサビ取り、肉抜き、刃線の簡易修正となりました。 問題は以下の刃物 ネギを切る機械の替え刃です。 買い替えよりも安くしつつ手早く仕上げる必要があります。 まず形の通り研ぎづらいです。 次に刃が中々つかない……刃が潰れきっていて安全な手裏剣になっています。 構造としては片刃になっていますので裏は平らな砥石で当てればOK……と思いきや手入れされた痕跡がありました。 恐らく電動研ぎ機によるものです。 やや両刃っぽくなっていますがとりあえず砥石に当たるぐらいには修正して表側にもそれなりを刃を付けます。 何といっても人の手ではなく機械の力で切断しますので通常の研ぎ方だと切れ味の低下が早いと考えてよいのか、それともまな板に当たらず空中で切るので切れ味が持続すると考えるのか…… 色んな葛藤がありましたが結局は鈍角に研いで仕上げることに。 無難な選択肢を取りました。 あと意外と柔らかい鋼材なので鈍角じゃないと耐久面において不安がのこっています。 硬い物を切らないとはいえ高速で食材を切るというのはハードな使われ方だと判断しました。

楽な作業ではありません

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 包丁を研いでいて刃先がどんどんと鈍角になってくることがあります。 そうすると何がよろしくないか…… ・刃先だけ切れても食材に包丁が入っていかない。 ・食材を切ってる最中に抵抗を感じる などなどの弊害がでたりします。 そんな症状を解決するためには「肉抜き」と呼ばれる作業をします。 こんな具合です。 随分と色が変わってる部分が多いと思いますが、平らな砥石で刃先から理想的な角度で研ぐとこんな具合になったりします。 この作業が必要ない包丁とやった方がいい包丁、世の中には両方存在します。 肉抜きは絶対しなきゃいけない訳ではありませんが、場合によってはオススメしております。 もちろん料金にも関わってくるのでやたらめったにやる訳にもいきません。 仮にやってもお客さんが実感しなければ無駄に費用がかかる結果だけがお客さんの中で残ってしまいます。 一回でバシッと仕上げようとすると労力と砥石の減りがすごいので出来るだけ緩やかに修正していくのが自分のやりかたです。 仮にですが、三徳包丁の簡単な見積もりをしてみますと… 例) 基本料金800円+肉抜き作業(三徳包丁)2000円 合計2800円 とかかってしまいます。 どっちにお金かけてるんだってお話になっちゃいますので、必要な方はお申し付けください程度のメニューとなっております。 じゃあどういう時にコレが必要になるのか…… とんでもない刃こぼれをした時です。 そうなると刃線の修正やら諸々別の費用がかかったりもします。 ぶっちゃけてしまうと普通に包丁を3本研ぐ方が楽です。 労力と金額が一致しないパターンですね。内容としてはメンテナンスというよりも修理に近い気がします。 うちのやり方としましては、 ・定期的に持ってきてもらって少しずつ修正していく ・追加費用がかかる修理は極力避ける です。 それでもやむを得ず修理する場合もありますが極力は基本料金の中でのサービスをと思っております。

作業の一部

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  少し変わった刃物ですが、皮裁ち包丁と呼ばれる刃物です。 パッと見は鑿(ノミ)に見えますが革細工で材料を切り分けるのに使います。 非常によく切れ、使い手が少ない力で使えるように研ぎ上げます。 なんといっても職人の道具というのは必要な時にしっかり使えなくてはなりません。 切れ味だけでなく切れ味の持続も非常に大切です。 次に研ぎ続けてすり減った三徳包丁 使って研いでを繰り返すとこのようにすり減ってきます。 ここまでくると手放せない方もいらっしゃいますが研ぐ際に一工夫必要になってきます。 研ぎのご依頼があればすり減った包丁でもさせていただきますが、一定のラインに到達すると買い替えを推奨させていただいております。 この包丁も遠くないうちに選手交代になるかもしれません。 そうならないためには包丁で固いものを無理やり切るのを避けていただくしかありません。 包丁の注意事項も別の記事で掲載しようと思います。

料金表

 簡単ではありますが、料金表を掲載いたします。 簡易料金表 標準作業による料金です。刃こぼれなどは別途費用がかかる場合がございます。 三徳包丁(180ミリまで)    900円~ 牛刀(210ミリまで)      1100円~ ペティナイフ(140ミリまで)   800円~ 柳葉包丁(240ミリまで)    1400円~ 出刃包丁(165ミリまで)      1400円~ 裁ち鋏           1300円~ 握り鋏            800円~ 剪定鋏             800円~ 刈り込み鋏          1300円~ 鉈(ナタ)          1000円~ 鎌              700円~ 料金は刃渡り(刃の長さ)によって料金が変動いたします。 刃こぼれがひどい場合は標準作業の料金+300円~ となります。 先端が折れた場合ですとまた別の研磨作業が必要となりますので、現状を確認させていただいてからの作業となります。 お見積り、ご相談は下記の連絡先までお気軽にお問合せください。 所在地 〒399-0006 長野県松本市野溝西1丁目8-51 クリエイティブ野溝102号 代表:中澤 博雅 TEL 080-5345-8363 E-mail  nakazawa.hamonotogi@gmail.com

まず初めに(連絡先など)

 長野県の松本市で刃物の研ぎをしております。 2022年の4月より研ぎ屋として開業いたしました。 主に包丁やハサミではありますが、一部変わった刃物を研いでおりまして日々勉強させていただいております。 担当した刃物は包丁(片刃、両刃)、ハサミ、鎌、鉈(ナタ)、鉋刃、彫刻刀などです。 料金表のページは コチラ 料金表にない刃物であっても過去に作業をさせていただいている場合もございますので メール でお問合せいただければ幸いです。 HPもございますが日々の活動をこちらに書いていこうと思います。 中澤刃物研ぎのHP よろしくお願いいたします。 所在地 〒399-0006 長野県松本市野溝西1丁目8-51 クリエイティブ野溝102号 代表:中澤 博雅 TEL 080-5345-8363 E-mail  nakazawa.hamonotogi@gmail.com